2020.07.17

お知らせ 相続について

これも遺産なの?! 知っておくべき注意点

これも遺産なの?! 知っておくべき注意点

こんにちは、税理士の八谷です。
本当の意味での相続税のエキスパートとして、相続税申告のお悩み、疑問のヒントをお伝えしています。

 

相続が発生した場合、遺産をどうやって確認するのか、どんな書類を集めれば良いのか、本当に大変な作業になります。
今回は、相続税申告の時に「え?これも相続財産になるの!」と相続人の方がよく驚かれる遺産についてお話したいと思います。

1.そもそも「相続財産」って?

a.民法によれば…

「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に属したものは、この限りでない。(民法第896条)」とあります。つまり“権利”とは一般的には“プラスの財産”、“義務”とは“債務(マイナスの財産)”の事と考えられます。
“一身に属したもの”とは、その権利が被相続人に属し、他人に譲渡などの移転ができないもので、具体的には年金受給権や相続による譲渡禁止特約のあるゴルフ会員権などです。

 

※財産や債務の確認方法は前回までのコラムで解説しておりますので、ご参照下さい。
《どうやって確認する?!相続税申告書に必要な書類~part2~》
https://zei-yatani.com/inheritance-tax/document_part2/

b.相続税法によれば…

「死亡した人の財産を相続や遺贈(死因贈与を含む)によって取得した場合に、その取得した財産」とあり、具体的には現金、預貯金有価証券、宝石、土地、家屋などの他、貸付金、著作権、特許権など金銭に見積もることができる経済的価値があるもの全てのものとあります。

 

そして、注意しなければならないのは、民法上の相続財産に加えて、相続税申告の場合“みなし相続財産”とされるものも相続税の対象となるのです。

2.「みなし相続財産」って何?!

「みなし相続財産」とは民法上の遺産に加え、相続税法上で遺産として課税の対象になるものです。日本語的に「本来は相続財産ではないけど、相続財産とみなされるのね?!」と何となく分かるような…でも何?と思いますよね。では、その具体例をいくつか挙げます。

① 生命保険金(被相続人が保険料を負担していた生命保険契約の死亡保険金など)

被相続人が保険料を負担していた生命保険契約の死亡保険金は、被相続人が有していた財産ではありません。しかし、被相続人の死亡により相続人が受け取る金銭のため、相続財産と同じように考えられ、相続税の申告が必要となります。生命保険契約は保険料の負担者や受取人により相続税のみならず、所得税や贈与税の対象になる場合もありますので、専門家である税理士にご相談下さい。

② 死亡退職金

イラスト2
被相続人が生存中、退職の際に受け取る退職金ですが、被相続人の死亡の時も死亡退職金として相続人が受け取る場合があります。
本来は被相続人の財産ではありませんが、死亡の際に相続人が受け取る金銭のため、相続財産とみなされて相続税申告が必要となります。
(死亡後3年以内に金額が確定したものに限ります。)

③ 死亡前3年以内に贈与を受けたもの

相続または遺贈により財産を取得した人が、被相続人の死亡前3年以内に被相続人から財産の贈与を受けている場合、その財産は相続税申告書に財産として計上します。

④ 相続時精算課税の適用をうけた財産

被相続人から、相続時精算課税の適用を受けて財産の贈与を受けた場合、その財産は相続税申告書に財産として計上します。

3.まとめ

イラスト3
いかがでしたでしょうか?相続財産は確認作業だけでも大変ですが、相続税上で意外なものも課税対象となります。
早めに専門家である税理士と相談しながら申告書をまとめていかれる事をおすすめします。